CROONER Pte. Ltd. CEO 宮野 治彦 様 インタビュー | シンガポール進出企業インタビューならヤッパン号


日系企業がアジアビジネスを軌道に乗せるための下地作り

CROONER Pte. Ltd. CEO 宮野治彦

日系企業がアジアビジネスを軌道に乗せるための下地作り

「日本のファンをアジアで増やす」を旗印にシンガポールで奮闘している元電通マンの宮野氏。宮野氏が電通時代に仲間とともに仕掛けたアニメフェスティバル・アジア(AFA)は、今ではシンガポール、マレーシア、インドネシアの3か国で延べ16万人が参加する東南アジア最大級の日本のポップカルチャーイベントへと発展した。今回は電通を飛び出して今年に起業した宮野氏にアジアでのクールジャパンの現状について聞いた。(取材内容は2013年9月時点のもの)

【電通を飛び出した理由】
―電通に勤めていて、なぜ宮野さんは起業に踏み切ったんですか?

 もともと独立する気は全然なかったのですが、東京の本社から帰任辞令が出たんです。日本に帰って来いと。しかし、私はずっと「日本のファンをアジアで増やす」をモットーに仕事をしてきました。「このままだと日本は世界に取り残されてしまう。自分がシンガポールからいなくなると、日本のエンタメのアジア進出も遅れてしまうのではないか」。そんな危機感が自分の中から出てきました。そこで起業することを決意したんです。

 電通という会社は本当に好きでした。とても恵まれた環境でしたし、人の縁にも恵まれた。しかし、自分がアジアと日本の架け橋にならなければいけないと強く想ったんです。実は私は父の仕事の関係で小さい頃は東南アジアで過ごしました。小学校の入学式はタイのバンコク、卒業式はインドネシアのジャカルタで迎えました。だから、アジアにはとても思い入れがあるんです。電通には本当に良くしてもらい、ここまで育ててもらった恩もあります。会社に不満があって辞めたのではなく、ある種の使命感のようなものを自分で感じて起業しました。

―自らの志に従ったわけですね。

 ですので、おこがましいかもしれませんが、自らのポリシーに合わない仕事は極力お断りして、そういうお仕事は他の会社さんをご紹介するようにしています。おかげさまで、なんとか私自身がコンサルタントとして何社さんかとコンサル契約をしていて日々の収益は確保しているので、短期的にお金にならなくても「日本のファンをアジアで増やす」という私のポリシーに合うお仕事を優先的にやらせて頂いています。どこまで体力が持つかはわかりませんが(笑)、起業した以上は自分の志に従って頑張っていきたいと思います。

【日本のファンをアジアで増やす】
―最後に今後の御社のビジョンを教えてください。

 「いまアジアの人たちは日本に興味がない」と言っても過言ではありません。そこをまず変えたい。このままでは日本経済の成長は危ういと感じています。アジアの成長を何とかして日本が取り込んで、日本もアジアとともに成長してほしい。

 そのためには日本のエンタメ業界の方たちに本気になってアジアに進出してもらわないといけない。その本気度を引き出すために、弊社としてはまず圧倒的な成功事例をつくりたい。そして常に情報提供をし続けたいと考えています。いまは日本で一丸となってアジアに出ていく好機だと思います。これからも「日本のファンをアジアで増やす」をモットーに頑張っていきたいと思います。

プロフィール:宮野 治彦(みやの はるひこ)

小学校時代はタイのバンコクやインドネシアのジャカルタで過ごす。横浜国立大学を卒業後、株式会社電通に入社。入社3年目から海外勤務を経験し、2003年にシンガポールに赴任。2008年にはアニメフェスティバル・アジア(AFA)のプロジェクトを仲間とともに企画し成功に導く。2013年にCROONER Pte. Ltd.をシンガポールで設立し、CEOに就任。
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