海外マネジメント対談 人事管理HUUBAP×人材紹介Asia Recruit(3/3) | アジア全域 人事管理 人材採用 進出企業インタビューならヤッパン号


海外マネジメント対談 人事管理×人材紹介(3/3)

Agensi Pekerjaan Asia Recruit Sdn Bhd Consulting Manager 吉村 大作

海外マネジメント対談 人事管理×人材紹介(3/3)

シンガポールとマレーシアにおける人材採用のプロフェッショナルであるAsia Recruitの吉村氏と、東南アジアにおける人事管理のプロフェッショナルHUUBAPの奥畑氏が、東南アジアでの人事マネジメントについて対談した様子を取材した。第三部では、フレックス制を導入するマレーシアで勤怠管理を導入した際のメリット、デメリットについた話して頂いた。(3/3)

フレックス制が多いマレーシアこそ勤怠管理

―マレーシアでは多くの企業がフレックス制の勤務時間を導入していると聞きましたが、本当ですか?

吉村氏:はい、多くの企業がフレックス制を導入しています。実際弊社も9~10時までの間に出社すればいいというフレックス制を導入しています。マレーシアでは多くの人が車通勤をしていますが、通勤時の渋滞が酷く、毎朝の到着時間が読めません。そこに対して日本的な考え方を押し付ければ「それでも間に合うように数時間前に家を出ろ」と言うことになりますが、そうなると1~2時間余裕を持って出社しなければならず、現実的ではありません。 奥畑氏:実は弊社もそうです。基本の勤務時間は9時~18時ですが、ある程度自由に調整できるようにしています。10時は全員が集まる時間なので、そこには合わせてもらいますが、後はある程度自由に調整してもらっています。 吉村氏:楽しそうに働いていらっしゃいますね。その方が、この時代と、東南アジアという地域に適していると感じます。

―フレックス制が好まれる東南アジアでは、勤怠管理は嫌がられるのではないでしょうか?どのようなニーズがあるのでしょうか?

奥畑氏:私も最初は細かい管理を嫌がると思っていました。ただ、東南アジア各国で企業を訪問しながらニーズをヒアリングしてみると、東南アジアの企業も日本企業と同様、勤怠管理のニーズを強く抱えていることがわかりました。 吉村氏:どのようなところにニーズが強いのですか?やはり、時給で勤務しているブルーワーカーの方たちが多い、飲食業、製造業などの業種が多いのでしょうか? 奥畑氏:おっしゃる通り、飲食店や工場などのニーズは強くあります。ただ、業種問わずニーズはあって、普通のオフィスでも導入が進んでいます。日本の話になりますが、以外にも、自由な働き方を推し進めるIT企業のオフィスでも導入されています。 吉村氏:そうなんですね。感覚的にですが、システムで管理されることは、マレーシアの人たちにとっては少し抵抗があるように感じます。少なくとも弊社の従業員は嫌がるような気がします。そのあたり、どうなのでしょうか? 奥畑氏:確かに勤怠管理システムで打刻することは、管理され自由を奪われているようなイメージがあるかもしれません。しかし、実際にはフレックス制など、自由な働き方を的確に運用するために、非常に効果的なんです。 例えば、従業員数が100名いる状態でフレックス制を続けようとすると、管理者は、どの従業員が何時から何時まで勤務していたのか把握することが難しくなっていきます。そうすると「実際に8時間働かなくてもばれない」「ごまかしても問題ない」という認識が生じてしまい、抜け穴だらけのフレックス制になってしまいます。 吉村氏:なるほど。確かにその様な状況が続くと、しっかりルールを守っている従業員に不満が溜まってしまい、真面目な従業員ほど離職していくという状況になりかねませんね。フレックス制に限らず、自由な働き方を実現するためには、ある程度管理することも重要なのでしょう。 奥畑氏:他にも、従業員側のメリットはあります。例えば、休暇や残業などは、申請フローのシステム化によって、従業員の負担が軽減されます。特にマレーシアでは、有給休暇や傷病休暇は全て消化するのが当たり前ですが、休暇申請を手作業で管理している企業の場合、申請が通るまでに1週間かかることもあります。また、残業代も手作業でやっていれば計算ミスも出てきますが、システム化すれば心配なくなります。 吉村氏:企業側の目線からすると、マレーシアの場合は従業員の解雇は制度的に非常に難しい国ですから、勤怠についてエビデンスを残しておくことも重要ですよね。遅刻や欠勤が目立ち、仕事もサボりがちな従業員だったとしても、実際にどのくらい遅刻や欠席があるのか、エビデンスを残していなければ解雇できません。 奥畑氏:はい、マレーシアだけに限らずシンガポール含め東南アジア全域で、同様に解雇が難しくなってきています。KING OF TIMEであれば、自動で遅刻数や欠席数などもデータ化でき、一定の回数遅刻した人に警告文を出す、などの設定も可能です。 企業側だけでなく、従業員側も、双方が気持ちよく働くために管理をしていくというかんげ方が大切なのだと思います。

―最後に、今後の展望についてお聞かせください。

奥畑氏:吉村さん、本日は貴重な対談の機会を頂いてありがとうございました。まだマレーシアにいらっしゃって、1年とのことですが、今後のマレーシアでの展開はどのように考えていらっしゃるのですか? 吉村氏:会社全体としては、今後も各支店が拡大を続けていく予定で、クアラルンプール支店はより多くの従業員を雇用できるよう2019年初旬に今よりも大きいオフィスに移転予定です。私個人としては、現時点で社内に日系マーケット開拓のための日本人従業員は私一人ですので、より多くの日系企業や日本人求職者の方々のサポートが出来るように二名程度日本人を増員し、さらなる売り上げ拡大を目指す予定です。 今後、シンガポールでもマレーシアで、現地で日本人を採用することは、ビザの問題もあり、厳しくなっていきます。そうでなくても、現地で事業展開するなら現地の人を雇用していかなければ、事業は上手く回らないと考えています。弊社の抱える25万名以上の現地人材データベースを活かして、マレーシアの日系企業に貢献していきたいです。

記事の監修

日本でクラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」を開発し、国内シェア トップクラスを獲得したメンバーが、その海外展開として東南アジアへ進出。徐々に人事管理が浸透してきている東南アジアでも勤怠管理システムや人事管理システムを提供し、ローカル企業のクライアントも多数。

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