大湾区情報 No.40【大湾区建設に新たな弾みをつける「横琴計画」「前海計画」発表】 | 日本企業の海外進出支援サイト ヤッパン号


香港に関するコラム

大湾区情報 No.40
【大湾区建設に新たな弾みをつける「横琴計画」「前海計画」発表】

前回に引き続き、「大湾区情報」では、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をいくつかピックアップしお届けします。

中国共産党中央委員会及び国務院は、9 月 5 日に「横琴広東マカオ緊密協力区建設全体計画」(横琴計画)、9 月 6 日に「前海深圳香港現代サービス産業協力区の改革開放の包括的推進計画」(前海計画)を発表しました。

横琴:辺境の島が目まぐるしい発展を 前海:「3 つのロット」と呼ばれる目覚 ましい成果を上げた前海

2009 年、横琴の開発、開放の幕が正式に開かれました。 わずか 10 数年の間に、横琴は辺境の島から目まぐるしい発展を遂げ、横琴広東マカオ緊密協力区建設の基礎が築かれました。
横琴では、既に計 622 の改革・革新イニシアチブが実施され、537 の大湾区内行政サービスがオンラインで利用可能になり、国境を越えた 237 の行政承認サービスがオンラインで利用可能になっています。

 

また、横琴のマカオ経済の多様化、発展を促進するという役割においても成果が現れてきています。 これまでにマカオ資本の横琴企業は 4,578 社登記されており、314 社のマカオ企業が横琴でのクロスボーダーオフィスを運営しています。

 

広東マカオ協力産業園では累計 25 のプロジェクトに土地を提供し、793 億人民元の投資が既に合意に至っています。広東マカオ協力中医薬科技産業園では、累計 50 のマカオ医薬プロジェクトが育成され、マカオの 4 つの国家重点実験室が横琴に分室を設置、613 のマカオのイノベーション/起業プロジェクトが起業支援により集積されました。 また、香港とマカオの職業専門資格の単方向相互承認が実施されたことにより、香港・マカオから 589 名のツアーガイドと、香港・マカオの建築企業 57 社及び 269 名の香港・マカオの建設専門家の資格が承認されました。また、マカオの医師 53 名、マカオのソーシャルワーカー7 名についても資格承認され、横琴で開業しました。

 

マカオ居民の横琴での生活もますます便利になってきています。 1 万人のマカオ人に快適な生活空間を提供する住宅プロジェクト「澳門新街坊(Macau New Neighborhood)」の建設が開始されました。また、横琴に出入り可能なマカオナンバー車両の総割当量を 1 万台に増やし、マカオ市内総会横琴総合サービスセンターでは、延べ約 7 万人の横琴のマカオ居民にサービスを提供しました。

 

また、近年香港と深圳の協力関係が深まる中、前海は以下の 3 つの点において目覚ましい成果を上げています。

 

まず、前海には IT、金融、保険、コンサルティングなどの現代型サービス業を営む香港企業が集まっています。香港資本による登記企業が 11,500 社、使用された香港資本は計 226 億米ドルになります。

 

また、制度上のイノベーションの成果により、合計 645 の革新的制度が導入され、そのうち 65 制度が前海から全国にまで広がりました。

 

3 点目に、香港人の生活や雇用を促進するための施策が導入されました。 現在、香港の税理士や建築士など、20 種類以上の香港の人材が前海で容易に開業できるようになっています。 これまでに延べ 245 の香港の起業家チームが、「前海深圳香港青年夢工場」やその他のプラットフォームにおいて産声をあげました。

 

今回の「横琴計画」と「前海計画」の正式発表は、横琴と前海の建設を本格的に進め、前進させる新たなステージとなり、2 つの協力区の建設は、新しい開発段階における広東省の改革発展に大きな機会を提供するものであり、広東省が「一国二制度」の全体的な状況に奉仕するための戦略な舵を取り、改革の全体的な深化を促進するための戦略的プラットフォームとなり、新しい開発パターンを促進するための戦略的支援である、と共産党広東省委常任委員、常務副省長の林克慶氏は述べました。

「横琴計画」のマカオ経済の多様な発展促進のための支援政策

「横琴計画」は、マカオ経済の多様な発展を促進するという初心に忠実に、マカオと横琴の一体化発展を促進することに基づいて計画・設計されています。

 

重点産業の発展を加速させるために、「横琴計画」ではいくつかの支援政策を定めています。 例えば、マカオと横琴の間の境界線である「第一線」における検問所・税関の管理を緩和し、中国本土の他地域との境界線である「第二線」を経由して協力区内の適格企業が生産した商品が中国本土に輸入された際に輸入関税が免除されるようになります。また、条件を満たした企業の場合、法人所得税が 15%に減税され、協力区内で働くハイレベル人材や緊急不足人材に対しては、個人所得税の 15%を超える部分が免除されます。 行政規則により明確に掲載されている免税(保税)対象外とされているもの以外の商品・物品の免税(保税)により輸入することができます。

 

マカオ特区政府は、今後もマカオの若者による協力区でのイノベーション、起業、雇用を促進するとともに、協力区内の科技研究開発やハイエンド製造業などの産業の発展に力を入れ、マカオの若者が横琴で才能を発揮できる場を提供していきます。

「前海計画」は、「拡大」と「改革開放」に重点を置き、香港の若者のイノベー ション起業をさらに支援

「前海計画」では、「拡大」と「改革開放」の 2 つの重点分野を中心に、3 つの課題の解決を推し進めています。

 

1 つ目は、「前海協力区」の開発スペースの拡大です。 前海の協力区の総面積を現状の 14.92 平方キロメートルから 120.56 平方キロメートルに拡大し、関連する支援政策は徐々に拡大後の全エリアをカバーするように拡張されます。

 

2 つ目は、改革とイノベーションのテストプラットフォームを全面的な推進となります。 主要な改革任務については、全国に先駆けて試行し、現代サービス業の革新的発展の促進や、科学技術発展のための制度的メカニズムの改革・革新の加速などの課題を提案しています。

 

3 つ目は、対外開放のためのハイレベルなゲートウェイ・ハブを構築することです。 よりハイレベルの開放経済の新たな体制を構築し、香港・マカオとのサービス貿易の自由化を推進し、金融産業の対外開放の拡大など、強力な取り組みが提案されています。

 

「前海計画」は香港と深圳の協力関係を新たなレベルに引き上げるものであり、香港のビジネス業界や専門サービス業者は、前海計画が香港の人々や企業にもたらす新たな機会に向けて、すでに積極的に準備を進めています。」と香港特別行政区政務長官李家超氏が述べました。

 

香港政府が中央政府の関連省庁や委員会と「中国本土と香港の経済連携緊密化取り決め」(CEPA)を通じて「前海計画」に基づくサービス貿易のさらなる自由化措置の早急なる実施について協議します。

 

香港政府は、関連業界と手を携えて、拡大された前海エリアの金融、イノベーションとテクノロジー、法律、ビジネス環境の分野でアドバイスを提供し、連携をとっていきます。

 

一方、香港政府は、広東省政府や深圳市政府との協力関係を強化し、香港の若者が前海でイノベーションや起業を行うことをさらに支援していきます。

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