香港特別行政区成立記念日 | 日本企業の海外進出支援サイト ヤッパン号


香港に関するコラム

香港特別行政区成立記念日

H.S. Planning (HK) Limitedでは、香港でのビジネスや生活に役立つ情報を毎月コラムとして提供しています。なお、当社は香港に拠点を置き、香港・中国・アジア進出を目指す日系企業様に対して、現地法人設立、会計・税務、監査取次、人事労務アドバイス、駐在者の生活相談までワンストップで支援をさせて頂いております。何かお困りごとがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

2024年は早くも半年が過ぎました。7月1日は香港特別行政区成立記念日、香港が英国から中国へ返還されて今年で27周年となります。今年も香港ではこの記念日に合わせてお祝いムードを盛り上げるため、当日または前後の数日間にわたってお得なキャンペーンがたくさん用意されています。今年も7月1日にちなんで71折(29%オフ)、あるいは3割引があらゆる商品やサービスで適用されたり、無料となったりしますので、是非事前にチェックして遊びに出かけましょう。

<7月1日当日>

・トラム、ライトレール、一部のMTRバスの乗車料金が無料になります。

・スターフェリーの「尖沙咀~湾仔」路線が乗船無料になります。

・MTRの子ども(3歳~11歳)の乗車料金が無料になります。

・フェリーの「中環~ホンハム」路線と「北角~観塘~啟德」路線にそれぞれ1000枚ずつ、当日限定の無料乗船券が配布されます。また、7月1日生まれの人は「屯門~東涌~沙螺灣~大澳」路線、「中環~紅磡」路線、「北角~觀塘~啟德」路線が全て無料になります。

・ピークトラムの乗車が子どもと高齢者は割引料金となります。

・「長州島」路線に200枚、「梅窩」路線に100枚、「北角~紅磡/九龍城」航線に100枚の当日限定の無料乗船券が配布されます。これらは片道用で、エコノミークラスです。

・香港湿地公園の入場料が無料になります。

・香港内の各種文化施設(香港科学館、香港太空館、西九文化区M+、香港芸術館、故宮文化博物館の入場料が無料になります。

・香港政府が管理する各地区の屋内外スポーツ施設(バトミントン、テニス、バスケットボール、卓球、ジム、ゴルフ、プールなど)の利用料が無料になります。

<6月29日~7月1日>

・オーシャンパークの1日入場券(All Day Delight Ticket)が30%オフで大人HKD270、子どもHKD189になります。

・ゴンピン360のケーブルカー(スタンダード)乗車券が73%オフで子ども(3歳~11歳)HKD36、高齢者はHKD42になります。

またその他にも香港内のレストランやショップ1,000店以上で割引特典が利用できます。

一例を挙げますとサークルK、マクドナルド、鴻福堂、KFC、Pizza Hut、太興、吉野家、美心など、日頃からお馴染みの商店や飲食店にて指定商品の割引などが用意されています。

また、当日は各地で式典やイベントも行われます。国旗の掲揚だけでなく、演劇などのステージが行われたり、マーケットが開催されたり、各イベントによって様々です。お住まいの地域から近い場所の情報を是非チェックしてみましょう。

<香港政府によるセレモニー>

7月1日の朝8時、灣仔のハーバーフロント「金紫荊廣場」にて香港特別行政区政府による式典が行われます。

<各地域でのセレモニー>

7月1日朝7時45分~8時半ごろ、各地区の住民たちによって国旗掲揚のセレモニーが行われます。元朗区、屯門区、大埔、沙田、南区、黄大仙、深水埗、坑口、葵青区、觀塘、九龍城、湾仔など各地域では住民主催で行われます。

・香港島の南区では粤劇などの演劇イベントが行われます。

・黄大仙では、市民によるスイーツマーケットが行われます。ゲームやステージもあり、イベント気分を盛り上げます。

・深水埗では、中国の伝統文化に親しむステージが行われます。

・坑口では歌手や合唱団による歌のステージ、ダンスなどが行われます。

さて27周年となった香港返還の歴史を振り返ってみましょう。

香港はもともと小さな漁村でした。1840年から2年間、清朝とイギリスが行ったアヘン戦争の講和条約として1842年に香港島がイギリスに「割譲」されました。続いて、1860年には第二次アヘン戦争の講和条約として、九龍半島の南側がさらに「割譲」されました。その後、1898年には新界と周辺の島が99年の期限付きでイギリスに「租借」されました。割譲地と租借地の境界には当初、正式な道はありませんでしたが、1934年に境界をはっきりさせるため、現在の旺角と太子の境あたりにある界限街(Boundary Line)が建設されました。イギリスが香港を植民地支配しながら、香港は中継貿易地としての発展を遂げました。英語が公用語として浸透したことで世界経済での優位性が上り、また本土からの移住者は安価な労働力となり1950年代の香港の工業化を進めました。1980年代は金融、貿易でも急成長を遂げました。

新界の租借期限が迫り行われた中英交渉において、当初イギリスは新界の租借期限の延長を希望していましたが、中国側はそれを拒否し、さらに割譲していた香港島と九龍半島を含めた香港の回収を要求しました。香港返還は、租借期限が切れたために返還されたと多くの人が誤解していますが、本来であれば香港島と九龍半島南部はイギリスに割譲されていたので返還義務はありませんでした。しかしながら、長い年月の中ですでに新界も九龍も香港島も区別なく「香港」として一体化していたので一括で返還対象とすることが現実でした。1984年に香港返還が合意され、1997年7月1日には、現在の香港全体が中国に返還されました。1997年6月30日の返還譲渡式典の様子は世界各国で中継されました。式典では植民地時代の香港の旗が降ろされ、中国の国旗と現在の香港特別行政区の旗が掲揚されました。

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