ベトナム✕ラボ型開発:ラボ型開発のメリットや注意すべきポイントについて解説! | 日本企業の海外進出支援サイト ヤッパン号

ベトナム×ラボ型開発特 集


ベトナムで最強のラボ型開発チームを作る方法

近年コロナ禍において益々注目を集めているラボ型開発。しかし初めて耳にしたという方も多いのではないでしょうか。本記事では、「そもそもラボ型開発とは?」「オフショアとの違いは?」という点について紹介します。

またラボ型開発で注目を集めているベトナムについても焦点を当て、「ベトナムで日本企業が陥りがちなしくじり」や「ベトナム人エンジニアの特徴」、そして「ベトナムでどのようなラボ型開発企業と提携すべきか」についても解説します。

掲載情報については2021年7月5日時点における情報に基づいて、ヤッパン号編集部で作成したものです。ただし、その掲載情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。直接、専門家の方々にお尋ねすることをお勧めいたします。くれぐれも慎重にご判断ください。

1ベトナムで最強のラボ型開発チームを作る方法

ラボ型開発ってなに?

ラボ型開発ってなに?

ラボ型開発とは、お客様のご要望に合わせたスキルセットを持つお客様専任開発チームを編成し、月額費用固定で開発するモデルです。感覚としては、開発案件を海外に依頼するのではなく、海外に自分たちのチームを持ち、そこを自分たちでマネージメントし、開発を進めていくイメージになります。海外での開発ノウハウを蓄積しながらも、低コストで開発が行えるのがラボ型開発の特徴です。

近年では、以下3点の理由により益々このラボ型開発を行う企業が増えております。

─リモートワークによる地理的制限の撤廃
現在は日本企業においてもリモートワークが進み、それによるツールの導入も進んでいます。それ故に海外でも日本でも関係なく、エンジニアリソースをうまく活用する企業様が増えております。

─継続的なエンジニア不足
コロナによるリモートワークは通常のエンジニア不足に加えて、日本においてもフリーランス案件を拡大させ、益々企業がエンジニアを継続雇用することが難しくなっております。それ故に優秀なエンジニアを海外に求める企業が増えています。

─海外の優秀なエンジニアの台頭
ベトナムを始めとした東南アジアでは国の制作として、以前からITエンジニア要請に力を入れ、それらのエンジニアが大学を卒業し、最近では5年〜10年のエンジニア経験を持つ方々が増加しました。それに伴い、安かろう悪かろうのオフショア・ラボ型開発ではなく、日本のエンジニアの代替、またはそれ以上のエンジニアリソースの活用が進んでいます。


オフショアと何が違うの?メリット・デメリットとは?

メリット:

・ノウハウを蓄積し、御社の開発に貢献できる人材を育てることができます。
・自由度の高い開発が可能です。
・要求仕様が正確かつ明確に固まっていない状態でもスタートが切れる。
・エンジニアに直接指示が出せるため、こまかな修正を速やかに行える。
・エンジニアの単価を削減することが出来ます。
・法人設立後、そのままメンバーを移管することが出来ます。


デメリット:

・ラボの立ち上げにある程度の時間がかかります。
・貴社からマネジメント・ディレクション人材をアサインいただくことが必要。

なぜ今ラボ型開発なのか?

なぜ今ラボ型開発なのか?

事実として、5年ほど前までは安いエンジニアリソースを利用して、開発を進めるというコストメリットの為にラボ型開発やオフショアを推進する企業が多かったです。しかしながら現在では自社でエンジニア自体が採用できず、優秀なエンジニアであれば日本と変わらない給与でも良いから採用したいと考える企業が増えてきております。

総務省の統計では、2015年に17万人、2030年に45万人のIT人材が不足する(中位シナリオ)と言われています。現在日本では学校のカリキュラムの改革やプログラミングスクールが多く出てきておりますが、現在のところIT人材需要に全く追いつく気配がないのが事実です。

また日本は理数系の素養は世界で見てもピカイチに高い国ですが、大学でSoftware EngineeringやComputer Scienceを受けたエンジニアが少なく、実は文系でも企業に入った後にエンジニアに転向したいわゆるSE(System Engineer)が多いことも特徴です。

一方、ベトナムではその様なSEといわれる職業はあまり存在せず、Software EngineeringやComputer Scienceの学部を開設したり、学部あたりの生徒数を増やしたり、これらの専攻で学習する学生に対して補助金を厚くすることが国策として取られています。そういった意味では、特にシステムの基礎部分がきちんとできている方が多いのは特徴として挙げられます。

つまり良い人が採用できれば、安く採用するという意味ではなく、同じ給与でよりエンジニアリングスキルが高い人材を採用することが可能です。私たちのラボ型開発では前時代的な安かろう悪かろうのラボ型開発ではなく、日本以上に優秀なエンジニアを供給するラボ型開発を提供しております。それは弊社がその様なハイエンド人材に特化したプラットフォームをベトナムで展開し、これまでに35万人の優秀人材を集めることができているから可能なことでもあります。

ラボ開発・ベトナムでのマネージメントにおいて大切なこと

ラボ開発・ベトナムでのマネージメントにおいて大切なこと

ポイント1:透明性のあるルール、カルチャー、組織を作るということ

ラボ組織を作る上で、日本のベストプラクティスはこちらでのベストプラクティスとは異なります。そして日本の様に暗黙のルールが通じる場所ではありません。

もしその様な形のマネージメントができる組織であるならば優秀人材も集まらず強い組織にはなりません。 人材採用でも何でもそうですが、実は日本よりラフに見えるベトナムですが、Job Description(職務内容)やEvaluation、Promotionなどはかなり細かく設定しないと透明性がない組織、プロフェッショナルではない会社だと判断されます。

特にエンジニアは通常のキャリアに加えてどのプログラミング言語やどの様な開発案件をやってみたいかなど、日本ではそんなことは仕事だから仕方ない、与えられた仕事をやれということで片づけられますが、この様な悩みや希望に寄り添ってあげることも重要なことです。

そしてベトナム人の特色としてその様なことがあってもよほどの信頼関係がないと彼ら彼女らがそれらを上司に向かって指摘し、改善を促すことは滅多にないということです。つまり会社運営上は、何も問題がなく見えているのに、ある日退職者が続発してしまうという恐ろしい事態になってしまいます。

そうなる前に自社できちんと透明性のあるルール、それを良しとするカルチャー、組織を作ることが最も大切です。 しっかりとしたロジックとその先のビジョンや戦略があれば、きついことでも彼ら彼女らはきちんと受け入れてくれます。

ポイント2:優秀な人材を受け入れる素地を作り、積極的にアプローチするということ

ベトナムが平均年齢が29歳で若い人材が多いといえど、どこの国にも共通して、優秀人材は一握りです。そしてしっかりとご認識頂きたいのは、彼ら優秀人材が“選べる立場”にあるということです。つまり1番とも関係するのですが、会社として彼らを受け入れられる器を作ることがとても大切です。

採用などにおいては上から目線ではなく、是非彼らを尊重し迎え入れたいという態度を示すことが重要ですし、スピード感を持って面接を設定し、採用の意思決定を行うことが非常に重要です。

さらに、組織を作る時は必ずトップから作って頂きたいです。下のレイヤーから採用し育てるという日本的な考え方はあまりフィットしません。若手は色々な会社やプロジェクトを経験しながら成長していきたいという意欲が強く、一社で終えようとしている人材はいないからです。特に優秀な人材はそうです。

日系企業が特に失敗してしまうのが、日本語人材で何のスキルもない方を採用して、その方がいるせいで優秀人材が自由に意見を述べたり、活躍したりする素地を奪ってしまうということです。そしてその後、そういった企業様は優秀な人材が採用できないと嘆きます。

最初に採用する人材はBrSEやITコミュニケーターの場合が多いですが、弊社ではITの開発経験が少ないもしくは全くないITコミュニケーターよりも、多少給与が高くてもきちんとしたエンジニア経験のあるBrSEを採用することをお勧めしています。

まずはしっかりと自分たちの会社が優秀人材を受け入れる素地があるのかを振り返って頂けると良いかと思います。弊社は通常の人材紹介とは違い、私自身が3社立ち上げを経験し、チームでもスタートアップとして日々組織改善をしていることもあり、こういった重要且つ細かなアドバイスもお客様にさせて頂いております。

ポイント3:0ベースで現地の良いところを学び、組織に注入していくということ

これも結局上記と重なってきてしまいますが、私も実体験として色々こちらで学ばせて頂きました。ベトナムで大きく日本と違うところは、例えばタイムマネージメントがあると思います(シンガポール以外の東南アジアは得てしてそうかもしれません)。

日本人から見ると時間厳守というのは当たり前であり、社会人として、むしろ学生の頃から当たり前に習うことです。これは肉体労働としての人を見た時は非常に大切である反面、知的労働としての人を見た場合、それより大切なことがあるということを学びました。

例えば弊社のエンジニアを含めた社員は、就業時間中でも飲み食いをし(アルコールはありませんw)、友達と話す様に話し合い、たまに本当に大丈夫か?と思う時も多々ありますが、私を含めたマネージャーが管理するのは基本的には彼らのKPIだけです。

もちろん問題があれば彼らに話を聞いて解決を図りますが、マイクロマネージメントはしません。たまに自宅で夜中まで働いてる社員がいても特別に扱うこともしませんが、そこは心情的には頑張れと思ってしまうので、「コーヒー買うけど何か欲しいものある?」と聞いてあげてマイクロマネージメントはしないけどきちんと見てるよということを伝えてあげるくらいの距離感が大切だと思います。

時間ではなく、成果にフォーカスし、必要な時は対面ではなく、同じ方向から課題を見てあげるということがベトナムで一番大切なマネージメントではないかと思います。

ベトナムで日系企業の陥りがちなしくじり

ベトナムで日系企業の陥りがちなしくじり

特に日系企業とお付き合いさせて頂いて思うことは、優秀人材を採用できている企業がほとんどないということです。知り合いの優秀なベトナム人エンジニアにその理由を聞いてみるとその理由が出るわ出るわで悲しくなりました。

・採用の面接は多いし、意思決定は遅い
・給与が低いし、福利厚生が少ない
・マネージャーは日本人固定で、昇進のチャンスがない
・モダンな言語での開発が少ない
・意味のわからない朝礼やミーティングなどが多い
・時間管理が細かい、もっと成果で判断して欲しい
・オフィスがダサい
・頑張っても、頑張らなくても昇給率が変わらない
・通訳や翻訳などが間に入って、思うことが伝えられない

ただ翻って逆のことをしていけば今後改善の余地があることかと考えています。まだまだ日本ブランドは強いので、そういった意味で弊社では日系企業のIT業界におけるプレゼンスを向上させ、優秀なエンジニアリソースを日系IT企業に供給するというミッションを掲げています。

ベトナムのエンジニアの気質

ベトナムのエンジニアの気質

よく日本では、日本人とベトナム人は似ていると言われますが、私はそこまで似ていないと思っています。韓国人や中国人の方が日本人に近いとも思っています。

ベトナム人エンジニアの働き方の特徴としては下記のようなことが挙げられます。

時間内に仕事を終わらせて帰ろうというマインドが強く、時間内に終わらせようとするコミットメントは高い。但し、頑張った結果、終わらなくても帰ります(帰る方が多いです)。

時間にはルーズです。例えば9時出社であれば9時に来てそこからご飯を食べながらセットアップして、実際に働き始めるのは9時15分が良いところかと思います。

意味のないルールやミーティングを嫌います。上記とも関連しますが、時間内に仕事を終わらせようとするマインドが強いのでそれを阻害されるようなことを嫌いますし、特にそれに意味がない(少なくとも彼らがそう感じる)場合は、その場で文句は言いませんが、不満として募っていきます。

・野手の間に落ちる球は誰も拾いません。明確な業務分担を好み、自分の業務分担以外は基本的にはやりません。そもそもそこに気が回る方というのは非常に少ないですし、気づいても「これは、私の仕事ではありません」という答えが返ってきます。ここがオフショアやラボ型開発を行う場合に気を付ける部分でもあります。きっちりそれらを前提としたプロジェクトマネージャーを配置できるかがキーとなります

ベトナムでどういうラボ型開発の企業を選ぶべきなのか?

ベトナムでどういうラボ型開発の企業を選ぶべきなのか?

まずは私が上記で申し上げた様なことを最低限把握している企業を選ぶべきだと考えます。 その上でポイントとしては下記が挙げられると思います。

① 質の高いエンジニアを採用し続ける力があること
まずは質の高いエンジニアのデータベースがあることは非常に強みになると思います。何故ならラボ型開発では、日本の企業から直接指示を頂く分、ベトナム側での基本的な業務は採用と労務・リスク管理になる場合がほとんどだからです。

また一回の採用だけではなく、採用し続けられると申し上げたのは、きちんと採用ブランディングを行い、優秀なエンジニアをアトラクトし続けることが大切だからです。人材紹介会社に丸投げするだけでは強い組織を作っていくことはできません。

弊社では、35万人のプラットフォームを活用しながら、採用だけではなく、採用ブランディングを併せて行い、より優秀なエンジニアを大量に採用できる様な仕組みを構築しています。

② それらのエンジニアをマネージメントする力があること
残念ながらベトナムで今だに多くのオフショアやラボ開発で安かろう悪かろうの風習が残っていることは確かです。これらの企業では優秀なエンジニアを採用し、マネージメントすることはできません。

単純にその方達をマネージメントするノウハウやスキルがないからです。優秀なエンジニアのパフォーマンスを最大限に必要なのはマイクロマネージメントとは逆のアクションです。

採用段階やオンボーディングにて先に期待値をきちんと握り、あとは任せる。そして一定期間のパフォーマンスを見て期待値との乖離を見て、アジャストメントを行うということが必要です。ただこの一定期間任せるということが、優秀ではないエンジニアのマネージメントに慣れてしまっている企業ではできないことが多く、優秀なエンジニアが離れていってしまいます。

③ 組織を強く、大きくする力があること(特にスケールを考えている場合)
上記①、②では優秀人材を採用し、彼らをマネージメントする上で大切なことをお伝えしましたが、さらに組織を強く大きく、特にスケールすることを考えている場合はここに組織のバリューやカルチャーなど大きくなる上での骨組みを作っていく必要があります。

これらは20人以上の組織を作る場合は特に気を付ける必要があることですし、マストで必要になってくることです。特に自社開発のサービスをベトナムにおいて展開する企業と比べてオフショアやラボ型開発はエンドユーザーが見えず、魅力的に映らない場合がほとんどです。

それでも優秀な人材を惹きつけるのはこういったバリューやカルチャーに他ならないですし、実際にシンガポールやフランスの企業などでは多くの成功事例があります。弊社も自社でエンジニアを採用し、これまでに合計60人の組織を作ってきているスタートアップでもあるので、その様な組織作りのノウハウもどんどんご提供できればと考えています。

記事監修:freecracy Co.,Ltd.

記事監修:freecracy Co.,Ltd.

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