アメリカで会社設立 (法人設立) する手順まとめ:最短1週間で海外進出できる“GEO”についても紹介! | 日本企業の海外進出支援サイト ヤッパン号


アメリカで会社設立をお考えの方へ

【経済大国アメリカへの事業進出】
世界ナンバー1の経済力を誇るアメリカ合衆国は多くの日系企業にとって魅力のあるマーケットです。実際に日本からアメリカへの直接投資額は年々増加しており、2019年には67兆円を超え、アメリカに対しての直接投資額が最も高い国になりました。日系企業の進出も多く、凡そ9,000の事業所がアメリカで活動されていると発表されています。

アメリカへ進出するにあたり、「どのような形態で会社設立(法人設立)できるのか」「どれくらいの期間で設立できるのか?」などと疑問に思っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
海外への進出・会社設立は日本と税制や法律、そして言語が違うこともあり、不安を抱えていらっしゃる方も多いと思います。

そこで、2013年より海外進出支援メディアとして世界各地のビジネスの専門家を紹介してきたヤッパン号が、アメリカへの進出形態やそれぞれのメリット・デメリット、進出までのステップ、必要な書類などについて解説いたします。また、近年話題の最短1週間で海外進出できるGEOという形態についても紹介します。

アメリカでの会社設立(法人設立)について知っていただき、実際に進出を検討される方へは、設立支援を行うヤッパン号おススメの専門家も紹介いたします!

それでは、1つ1つみていきましょう!

掲載情報については2020年9月28日時点における情報に基づいて、ヤッパン号編集部で作成したものです。ただし、その掲載情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(ISHIN SG PTE. LTD.)は何ら保証しないことをご了承ください。直接、専門家の方々にお尋ねすることをお勧めいたします。くれぐれも慎重にご判断ください。

アメリカで会社設立するために知っておきたいポイント

アメリカに会社設立(法人設立)する際の進出形態とそれぞれのメリット・デメリット

起業や海外進出などでアメリカにて事業活動する際には、現地に拠点を置く必要があります。アメリカに進出する際に選択する進出形態(会社設立の形態)は、 「現地法人」、「支店」、「駐在員事務所」、「Global Employment Outsourcing(GEO)」の4種類 に分けられます。それぞれメリット・デメリットがありますので、ご自身の事業内容や事業形態に合った方法を選ぶことが重要です。また、アメリカは州ごとに会社法を制定しているため、州によって会社設立の際に必要な手続きや書類が異なっているため、注意が必要です。

「現地法人」か「支店」か、どちらの進出形態を選択するかは、おおまかに次の基準で判断できます。

現地法人・・・・日本本社の法的・財務的リスクを減らしたい場合、現地VCからの出資を狙っている場合
支店・・・・・・税務対策を優先したい場合 (当面の間、アメリカ法人で赤字が予想される場合に限る)

支店の場合、アメリカ支店の損失を日本本社の利益と相殺できるため、グループ全体の節税に繋がります。しかし、支店の場合は、最終的な法的・財務的リスクを日本本社が背負う必要があるため、訴訟などが発生した際のリスクが高まります。税務対策よりも、本社のリスクを減らしたい場合は、現地法人を選択すると良いでしょう。

現地で、主にベンチャーキャピタル(VC)から資金調達したい場合も現地法人を設立するべきです。また、資金調達をしたいベンチャー企業であれば、日本人にかぎらず、間違いなくデラウェア州に法人を構えます。理由としては、ビジネス関連の法律が企業に比較的有利であり、訴訟事例も豊富なため、何が許され、何が許されないのかが判断しやすく、投資家にとってリスクが少なくなるからです。

「駐在員事務所」は、営利目的の行為が禁止されており、商品の管理や受け渡し、市場調査しか認められていません。しかし、どこまでが営利目的の活動なのか判断が難しい面もあり、法的リスクを避けるために、駐在員事務所を利用しない企業が多いようです。そのため、日本企業のアメリカ進出では、「現地法人」か「支店」を選ぶ企業がほとんどになっています。

 

また、新しい進出形態として欧米で普及しているGEOについては最近利用が増えてきています。

 

※もう一つの進出方法「M&A」
海外進出では、現地組織を設立してゼロから立ち上げる方法の他に、既存の企業への資本参加や買収により、既に販路や人材といった運営基盤を持った現地企業をM&Aし、その上に自社の製品やサービスを付加して立ち上げる方法もあります。M&Aを利用した進出には、現地での事業立ち上げの時間を大幅に削減することができ、事業計画も立てやすくなるメリットがあります。また、新たな生産工場を必要とする事業の場合には、M&A先の余剰生産能力を活用して初期投資を抑えられる場合もあります。

ただ一方で、M&A先の詳細調査が甘かった場合に思わぬ損害を被るリスクがあるため、ニーズに適したM&A候補企業の選定と、財務・法務・人事・営業・知的財産・税務など、あらゆる面からの詳細調査が重要になります。M&Aをお考えであれば、投資先の表面化されていないリスクの洗い出しと、適正な投資価値の評価ができる、実績あるアドバイザーの選定をお勧めします。

 




下記が、「現地法人」、「支店」、「駐在員事務所」、「GEO」の主な違いになります。

 

アメリカで現地法人を設立する際の会社設立形態は下記の6つです。

ちなみに、結論からお伝えすると、現地法人を設立する場合は、ほぼ確実に、「C Corporation」という形態を選択します。コンサルや会計士など、一部業種によっては「LLP」の法人形態を用いることもあります。ただ、通常は専門家に相談しても、最初から「C Corporation」の設立の前提で話が進むでしょう。

 

【C Corporation(株式会社)】

日本の株式会社に該当する会社設立形態で、日本企業がアメリカへ進出する際は、この形態を選ぶことが最も多いです。株主(Shareholder)、取締役(Director)、役員(Officer)から構成され、株の自由譲渡も可能です。設立方法ですが、アメリカでは会社に関する法律は、州ごとの州法によって定められているため、会社設立する土地の州法に従って登記する必要があります。必要な書類の作り方も異なるため、詳しくはその土地の法律事務所、会社設立代行業者などに相談してください。

 

【Partnership:パートナーシップ(共同事業体)】

二人以上、もしくは二つ以上の会社で合弁会社を設立する際の進出形態です。パートナーシップの場合、税務面では法人税が課税されず、事業の損失を個人所得と相殺できるという利点があります。その代わり、出資者のパートナーは無限責任を負います。

こちらの形態に関しても、州ごとに関連法を整備しているため、州によって規定が異なるため、詳しくは、州のWebサイトや、現地の専門家にご確認ください。

 

【LLP:Limited Liability Partnership(有限責任共同事業体)】

パートナーシップと似ている合弁会社設立形態ですが、全てのパートナーが有限責任であり、無限責任を負いません。ただし、LLPとして登記できる業種は、法律事務所や会計事務所、何らかの専門的コンサルティング事務所に限定されます。税務面は、パートナーシップと同様の扱いとなるため、法人税は課税されず、事業の損失を個人所得と相殺できます。

 

【LLC:Limited Liability Company(有限責任会社)】

LLPと同様、法務上は有限責任、税務上はパートナーシップとして扱われます。LLPとの違いは、LLCの登記では業種が問われないということと、LLCでの権利(株式)の委譲が簡単であるということです。また、こちらは株式会社の一種となります。1997から導入され、比較的設立が容易なため幅広い業態で採用されており、年々その数は増加しています。とはいえ、小規模の会社形態のため、将来的に上場や支店設立を検討している場合には不向きです。

メリットとしては「パス・スルー課税」という税制度が適用され、法人が得た収益を法人税としてではなく、構成員(その法人で働く社員)に対してのみ課税を行う制度であり、法人税と個人税の二重課税を回避することができます。

 

【S Corporation(小規模法人)】

株式会社の一種ですが、発行株数や株主数に上限があります。通常の株式会社と違う点は、税務上、パートナーシップと同様の扱いになり、法人税は課税されず、事業の損失を個人の所得と相殺できます。また、株主はアメリカ居住のアメリカ人であるという規制があるため、実質的には日本人・日本企業の利用が難しくなっています。※金融・保険の事業体は認められていません

 

【Sole Proprietorship(個人事業主)】

日本で言う個人事業主に相当し、事業主である個人が事業体として扱われます。登記の手続きが簡単で、維持費も抑えられます。ただし、事業の債務が事業主個人の債務として扱われるため、無限責任を負うことになり、法務的・財務的リスクは大きくなります。






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アメリカで会社設立(法人設立)するための11ステップ

アメリカで会社設立 (法人設立) するために必要な期間や費用は、おおよそ下記のとおりです。

【アメリカ会社設立 (法人設立) のための期間と費用】

- 会社設立 (法人設立) の所要期間:1~2ヶ月(事業開始できる状態になるまで)
- 必要経費:$4,000~$6,000 (弁護士やコンサルに依頼した場合)
- 最低資本金:$1(州によっては$1000程度の最低資本金が必要)

 

アメリカの会社設立 (法人設立) には、1~2ヶ月の所要期間を見ておくのが妥当です。法律的には、定款を州政府へ申請し認可されれば会社設立 (法人設立) は完了となり、最短1日で可能です。しかし、実際にビジネスを展開するためには、各種書類の申請や、税務局への登録、法人銀行口座の開設、資本金の振り込み、許認可・ライセンスの取得など、設立と同時に行うべき手続きが多くあり、それらの手続きも完了し、ビジネスを始める準備ができるまでに、1~2ヶ月ほどの期間を要します。  

会社設立 (法人設立) に必要な費用ですが、おおよそどの州も、登記の実費は$1,000~$1,500ほどと予想されます。アメリカで会社設立 (法人設立) をする際は、法律事務所や会社設立代行業者に依頼することが一般的です。自身でも申請することは可能ですが、必要書類などに不備がある場合、会社が設立できない可能性もあるため、専門家に依頼するほうが無難です。特に、確実に会社設立 (法人設立) したい場合は、不足の事態にも対応できるビジネス法に強い法律事務所に依頼すると安心です。

会社設立 (法人設立) 費用に関しては、依頼する法律事務所や、どこまでの業務を依頼するかによって変わりますが、法律事務所に依頼する場合は、$2,500~$8,000くらいの予算を見積もっておきましょう。

下記には、アメリカでの会社登記のステップを記載しておりますが、現地の専門家に任せれば、ここに記載している手続きのほぼ全てを代行してくれます。

 

 

下記で、各ステップの詳細についてご紹介します。

 

▼ステップ1:進出形態の選択

アメリカでの会社設立 (法人設立) にあたって、まずはアメリカの現地法人として会社設立するのか、日本法人のアメリカ支店やアメリカ駐在員事務所の形態で進出するのかを決定する必要があります。現地法人の場合は、さらに、6つの会社設立形態から選択する必要があります。

駐在員事務所は設立維持コストが安いものの、利益を目的とする営業活動が一切禁止されているため、駐在員事務所を設立する企業は多くありません。現地法人にするか、支店にするかの判断ですが、本社の法的リスク・財務リスクを避けることを優先したい場合は現地法人を選び、グループ全体の税務対策を優先したい場合は、支店設立を選択するのが一般的です。(現地法人の黒字化が当面期待できない場合に限る)

また、アメリカ現地法人として会社を設立する場合も、いくつかの種類から選択する必要があります。日本企業の進出で一番多いのは、C Corporationと呼ばれる、いわゆる株式会社です。特殊な理由がない限りは、この会社形態を選択すれば問題ありません。

 




▼ステップ2:会社設立 (法人設立) 地域の選択

アメリカでは、会社設立 (法人設立) した地域と、実際のビジネスを展開する地域が、必ずしも同じ州である必要がありません。その場合、営業活動を行う設立州以外の州に「州外法人(foreign corporation)を登録します。その場合、設立した州と営業活動を行う州の2か所で税務申告を行うことになり、多少煩雑になります。限られた州内で営業活動を行う場合は、その州に設立することが望ましいでしょう。

最近多いケースは、会社側にとって有利な会社法を持つデラウェア州やハワイ州などで会社を設立し、別の州に支店を設立するケースです。会社設立・維持コストが安い、法人所得税が課税されないなど、州によって条件が違うため、その恩恵を得られる可能性があります。 

しかし、このような方法で必ずしもメリットを得られるわけではありません。例えば、法人所得税がないネバダ州で会社設立 (法人設立) しても、カリフォルニア州でビジネス展開する場合は、カリフォルニア州での利益分はカリフォルニア州の法人所得税が課せられます。こうなると、ネバダ州で会社設立 (法人設立) するメリットはなくなってしまいます。業種・規模・事業計画などで、どうするべきか変わってきますが、当面の間一つの州内でビジネス展開を予定している企業であれば、その州で会社設立するのがいいでしょう。

 

▼ステップ3:会社名の決定

会社設立 (法人設立) する州において、同じ会社名、または類似の会社名が存在する場合は、その会社名で登記することは出来ません。そのため、会社設立 (法人設立) の手続前に、希望の会社名が利用可能かどうか、調べておく必要があります。

社名が利用できるかどうか正確に調べるには、州へ直接問い合わせる方法が一番正確です。州のWebサイトなどでの調べることも可能ですが、登録申請中の会社名に関しては、調べることができません。調査の結果、希望の会社名が既に使用されている場合は、異なる社名を利用するか、存在する社名を買い取るしかありません。そのリスクを避けるためにも、名称が利用可能であることが判明したら、すぐにその会社名で定款を登録します。もし定款を提出するまでに時間が必要な場合は、少し費用が掛かりますが、会社名の予約も可能です。

 

▼ステップ4:定款の登録

会社名が確保でき次第、会社の定款を作成し、発起人の署名済み定款を、所定の登録税・手数料とともに州務長官へ登録します。定款に必要な記入事項は、会社名、事業内容、資本金、役員名、会社住所、訴訟書類等送達受領代理人、授権株式数、です。

【定款の記入事項】
- 事業内容 :「Any lawful activity(法律で許される事業全て)」と記載することが一般的です。
- 送達代理人:「訴訟書類等送達受領代理人」「レジスターエージェント」と呼ぶこともあります。送達代理人とは、会社の代わりに訴訟に関する書類やその他重要な書類を受け取る役割を果たします。必ず、会社を設立する州で代理人を見つける必要があります。ほとんどの州では18歳以上で州内に在住する者であれば誰でもなれますが、州に登録されている専門の代理人会社を指定すると安心です。例えば、デラウェア州で会社を設立し、実際は他州でビジネスを展開する際、デラウェア州に人員や事務所を持たない企業も多くなりますが、その代わりに重要書類を受け取る役割を担います。

定款登録の代わりに、インターネットで申請できる州も増えています。定款の登録と申請料の支払いが終わり、書類が認可されれば、会社の設立自体は完了です。州によっても違いますが、州から証明書を受領するまでに、2日~7日ほどかかります。

初めてのアメリカ進出の場合、銀行口座開設に会社責任者の個人納税者番号(ITIN)が必要になるため、会社設立 (法人設立) 後すぐに申請しておくのが良いでしょう。

 

▼ステップ5:取締役を選任&第一回取締役会の開催

発起人が最初の取締役を選びます。その後、発起人が定款の記録年月日と、取締役名を記載してサイン。ここで指名された取締役が取締役就任届けにサインした後、発起人は辞任します。会社設立が終わったらすぐに、第一回取締役会を開催しましょう。

ただ、最近では、第一回取締役会は書面決議だけで済ませる企業も多くなってきています。その場合、取締役会に代わる書面決議書を用意します。第一回取締役会で決定するべき内容は次のとおりです。

①定款登録の報告と承認
②会社規則(Bylaws)の採択
③株券様式の決定
④会社の印鑑の決定(州によって必要なし)
⑤本社住所の決定
⑥President・Secretary・Treasurerの選任(この3役は一人が兼任可)
⑦銀行口座開設の権限がある役員の決定
⑧会計士の選任
⑨会計年度の選択
⑩株式発行
⑪設立費用負担の承認

 




▼ステップ6:連邦雇用者番号 (EIN) の取得 (Federal Tax ID ナンバーの取得)

連邦雇用者番号 (EIN) はFederal Tax ID ナンバーとも呼ばれ、銀行口座の開設や、官庁への手続きの際に、必ず必要になるナンバーです。会社設立後は忘れずに取得しましょう。このナンバーを取得するには「SS-4」の申請を内閣歳入庁(IRS)に提出します。既にアメリカ内に住所を持っている企業の場合はオンラインでも申請可能です。

申請時に記入する内容は、会社名、住所、役員の名前と住所、ビジネスの概要です。この中で注意が必要なのは、会社責任者(通常は社長または財務役員)の、アメリカにおける個人Tax ID ナンバー(SSN:Social Security Number)が必要とされる点です。最初のアメリカ進出の場合は、まだアメリカでのビザが取得できておらず、SSNは持っていないため、その際は個人納税者番号(ITIN:Individual Tax Identification Number)を利用します。ITINが必要な場合、取得までに数週間かかるため、会社設立 (法人設立) 後すぐに申請しておきましょう。申請には「W-7」というフォームを提出します。

 

▼ステップ7:ビジネスライセンスの取得

会社設立 (法人設立) した州とは別の州で事業展開する場合、事業展開を予定している州でのビジネスライセンス取得が必要な場合があります。例えば、デラウェア州に会社を登記し、事業はカリフォルニア州で展開する場合など、カリフォルニア州でのビジネスライセンス取得が必要です。

また、事業内容によっては、州や群、市などからビジネスライセンスの取得が必要な場合もあります。事業を行う地域において、事業ライセンスが必要かどうか、自治体のホームページで調べる、もしくは、専門家に聞いておきましょう。

 

▼ステップ8:Statement of Information の申請

日本語では「年次報告申請」と言われる事も多いです。州によって異なりますが、年に一度、会社住所、取締役・役員・送達代理人の氏名&住所をSOSへ届け出る義務があります。定款登録した後にSOSから申請用紙が送付されてくるため、上記のような必要事項を記入の上、SOSに返送、もしくはオンラインで申請します。

ただし、この申請には制限期間があり、例えばカリフォルニア州で会社を設立した場合、Statement of Information申請は、法人設立後90日間以内に初回の申請を行う必要があります。その後は、年に一度、会社設立 (法人設立) された月の末日までに申請する義務があります。

 

▼ステップ9:株式の発行

アメリカの証券法では、原則として証券の売買は禁止されています。ただし、親会社が資本金として子会社の株式を購入する場合は証券法の例外になりますので、日本企業のアメリカ進出の際はほとんど問題になりません。外部からの出資を受けたり、ストックオプションを従業員に発行したり、上場を目指す場合などは注意が必要です。

【株式発行の手続き】
1.取締役会による書面決議に、一株の金額、売却する相手の名前、何株を合計いくらで売却するかを記載します。
2.株式引受契約書に株の受領者、株数、金額を記載します。この書類により、その株式取引の正当性を証明します。
3.株式発行の届出を州のDepartment of Corporationsへ申請し、申請料金を支払います。州によっては、オンラインでの申請を義務付けていたり、何日以内に申請しなければならなかったり、注意する必要があります。
4.会社の銀行口座に出資金を入金します。
5.法律事務所によって株式を発行します。式数や株主の名前を明記して会社の役員2人(通常、社長と財務担当重役)のサインが必要になります。

 

▼ステップ10:州雇用者番号の取得 (State Tax ID ナンバーの取得)

アメリカの会社が従業員を雇用し、給与の支払いが発生するには州のEmployment Development Departmentから雇用者用のTax IDナンバーを取得する必要があります。雇用者は従業員の給与から「失業保険」と「障害保険の掛け金」を源泉徴収してEDDに払い込まなければなりません。その際にState Tax IDナンバーが必要になります。オンラインで申請を行うか、申請書「DE-1」を郵送またはFAXすることで取得できます。

 

▼ステップ11:アメリカ商務省経済統計局へ「BE-13」または「BE-13 書類提出免除」の提出

アメリカ商務省では、外国資本がアメリカに参入する同行を調べるため、毎年統計を取っています。日本人、または日本法人が、アメリカ現地会社における10%以上の議決権を所有する場合、枚者の財務状況を経済分析局へ毎年届け出る必要があります。「BE-13」は、その初回に行う申請書です。アメリカで100%子会社を設立すれば当然この義務が課せられますが、アメリカの会社の総資産価値が300万ドル以下で、所有している土地が200エーカーに満たない場合は、「BE-13 書類提出免除」を申請することになります。2年目からは、毎年申請義務があるかどうか確認する必要があります。



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アメリカで会社設立(法人設立)するために必要な書類・準備

【会社設立に必要な情報&準備】

・資本金US$0 (最低資本金の規定なし、州によってはUS$1,000程度が必要)
・発起人1名(18歳以上)
・送達代理人 (レジスターエージェント)1名
(法律事務所や会社設立代行業者へ登記時のみ依頼するのが一般的)
・会社名 (利用可能かどうか事前にチェック)
・申請費 数百US$
・本社住所
・連邦雇用者番号 (EIN)
・SSN:Social Security Number
 または、個人納税者番号(ITIN:Individual Tax Identification Number)
・State Tax ID ナンバーの取得(従業員を雇用する際に必要)

※レジスターエージェントは登記時のみに利用する場合がほとんどですが、郵便番号の受け渡しや名刺にも記載できる住所レンタルサービスをしている会社設立代行会社もあります。



【会社設立に必要な書類&情報&準備】

・発起人決定書
・定款細則
・定款細則の証明書
・第一回取締役会同意書
・株主の同意書
・株式売買契約書
・雇用契約書
・保証契約書
・ストックオプション契約書

ほとんどの書類は、会社設立サポートを行っている業者が対応してくれますので、現地情報に詳しい専門家へ代行依頼することが成功への近道です。

参考:「米国における事業進出マニュアル~会社設立~(2014.ジェトロニューヨーク事務所)」
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2018/200ecc156f4a5a82/3-report_us_company_formation_manual_201401rev.pdf



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GEOによる進出とそのメリット

GEOの仕組み

従来の進出形態として、現地法人を設立する方法、支店を設立する方法、駐在員事務所を設立する方法があります。しかしながら、設立の手間、ランニングコスト、また仮に撤退することになった場合の法人清算手続き負担を考え、進出に二の足を踏むことも少なくありません。

そこで、最近になり新たな進出形態、GEOが注目を浴びています。GEOとはGlobal Employment Outsourcingの略称で、日本語では海外雇用代行を意味します。前述の他の進出形態に比べ、初期投資・リスクを抑え、圧倒的に早いスピードで事業展開を可能とする点が最大の特徴です。特に進出先で事業をスモールスタートしたい時にはGEO非常に有力な選択肢となります。欧米においては15年ほど前からサービスが開始され、欧米企業の海外進出においては一般的な選択肢となっています。 日本においても近年GEOの活用を考える企業が増えてきています。特に、従来日本から出張して現地の事業を運営していたものの、コロナ 禍による渡航制限のため従来通りの事業運営ができなくなった企業が、GEOにより現地に人材を雇用して事業を運営する検討を進めています。リモートワークの浸透に伴い、海外事業についてもリモートワークで運営していく企業が増加しています。

GEOでは進出企業が自ら現地法人や支店を設立するのではなく、既にあるGEO会社の現地法人を利用して自社の事業を行う人材を雇用代行してもらいます。この際、雇用する人材(GEO社員)は自ら特定・選定し、その報酬体系も自ら決定します。また日常の業務指示・報告も進出企業とGEO社員の間で直接行い、GEOサービス会社は事業には関与しません。一方で、現地における雇用関係はGEO会社とGEO社員の間で成立しているため、給与計算・社会保障・その他の人事労務業務はGEO会社により行われます。これによって、あたかも進出企業自らが現地法人や支店を設立したのと同様の形で事業を行うことが可能になります。

GEOの進出形態では、進出企業は、
1. 進出先で具体的にどのような事業を展開するのか
2. その事業を成功させるために誰を雇うのか

を決定すれば、その後はGEO会社が特定された人材の雇用を行い、進出先での事業を開始することが出来ます。

GEOのメリット

GEOのモデルを活用すれば、他の進出形態に必要な会社設立に伴う、コスト、手続きを気にせずに、最短1週間で海外進出が実現します。現地法人・支店設立したメリットは、以下のとおりです。

1. 迅速な海外進出:設立手続き不要で最短1週間で事業開始可能
2. バックオフィス負担ゼロ:法人として必要な決算・税務申告や雇用に関連して発生する給与計算・社会保障手続き・人事労務手続きが一切不要
3. コスト・リスク低減:少ない初期投資で開始可能、ランニングコスト削減、撤退時に法人清算が不要

特にまずは数名で事業をスモールスタートしたい場合には、コストメリットも大きく海外進出の有力な選択肢となります。

GEOは現地法人設立と二者択一ではありません。まずGEOで事業を始めてみて、事業が大きくなる見込みがつけばその時点で現地法人に移行することが可能です。現地法人に移行する場合にはGEOで雇用していた人員は当然現地法人に移籍しますので事業の連続性を保つことができます。最初から現地法人で大きく始めるほどの確信がない場合には、まずGEOでスモールスタートしてみてはいかがでしょうか。

アメリカの事情

アメリカはその経済規模から魅力的である一方、訴訟大国という面も併せ持ち、事業を展開する上では気を付けなければいけないことが多く存在します。その一つが人事リスクです。アメリカにはEEOC (Equal Employment Opportunity Commission) = 雇用機会均等委員会が存在します。
※雇用機会均等委員会:人種、宗教、性別などのあらゆる雇用差別を防止するための行政活動をする米政府内の独立機関 EEOCの発表では、2015年~2019年に年間平均82,848件の訴訟ケースが提出されています。1日に換算すると平均227件です。

実際に過去に大手日系企業が従業員から訴訟を起こされた事例もあり、最近ではアメリカの大手通信会社が従業員への差別を理由に訴訟を起こされ、多額の賠償金を支払うという事例がありました。また、アメリカは各州で労働法が異なり、定期的にアップデートされています。アメリカで事業を展開する上で、上記のようなアメリカの基本的な法律の理解、常にアップデートされ続ける法律をいち早く把握し、事業運営に活かすことで訴訟のリスクを軽減することが必須です。

リスク軽減のためのGEO

先に紹介したGEOは前述のリスク回避のためにも大変有効です。企業が特定した人材をGEO会社が雇用し、人事・総務・コンプライアンスを一括代行するため、企業は安心して事業活動に専念が出来ます。
アメリカ進出後に自社で人事のプロフェッショナルを採用する方法もありますが、中小規模の企業には採用のハードルが高く、また、アメリカでは日本とは違い従業員の離職率が年平均約20%と非常に高いため、採用後のリテンションに苦戦される企業も少なくありません。そのような背景からもGEOという選択肢が重宝されています。

これからの海外進出のあり方

前述の通り、欧米ではGEOによる海外進出が浸透しており、下記のような思考プロセスで海外進出を検討します。

進出国・事業内容の決定

人材の決定

雇用方法の決定

日本企業は伝統的に拠点設立ありきで海外展開を考える傾向にありますが、グローバル競争が激化する中で、よりスピード感を持った海外展開が必要な時期に来ています。

以上のように、アメリカには会社設立に関する外資規制、頻繁な法改正があり、手続きも複雑です。会社設形態の選択はその後の事業展開において重要なポイントとなるため、アメリカの事情をよく知るアメリカ現地の専門家に事前に相談することが成功への近道と言えます。

複数の代行会社に問い合わせて、最も適した専門家を見つけましょう。

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    私たち松本&アソシエーツはシリコンバレーを中心にアメリカ5拠点で会計士事務所を展開し、アメリカで事業を展開する日本人ならびに日系企業に対してワンストップの事業支援を実施しております。税務&会計をベースにしながらも、皆様のビジネスの発展や成功のお役に立…続きを読む


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    【アメリカ、メキシコ / 会計事務所】
    約25年の実績を誇る信頼の税務・会計サービスを提供。日米両国の拠点から、御社のアメリカ進出をワンストップでサポート

    ロサンゼルスで1990年に創業以来、弊社は日本企業様を中心に「税務&会計」「監査」「ビジネスコンサルティング」の3部門を軸としたサービスを提供しております。代表の齋藤は大手米国会計事務所での実務経験を経て創業しており、現在に至るまでの30年以上、アメ…続きを読む


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    【ニューヨーク(アメリカ) / 法律事務所】経営者であり弁護士、そしてコンサルタントとして法律とビジネス両方の視点からアメリカ進出をサポート

    根津法律事務所はニューヨークに拠点を持つ法律事務所です。1999年の創業以来、ニューヨーク州、ニュージャージー州に進出する企業様に対し、包括的な法律サービスをご提供しております。その対応分野は多岐に渡り、米国移民法(ビザ)・企業法・不動産法・会計法な…続きを読む


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    Teruko Weinberg, Inc.

    代表者:照子ワインバーグ
    Teruko Weinberg, Inc.

    【アメリカ / 進出支援】
    ビジネス進出に向け調査、準備段階から実務まで包括的サポート

    2019年で創立25周年を迎えた当社は人材紹介、派遣、人事・会計業務のアウトソーシング、駐在員とそのご家族のアメリカ生活の設営のサービスを、カリフォルニアを拠点に全米の進出企業に向けて経験豊かなスタッフ陣が提供しております。 さらに当社の事業部…続きを読む


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    【アメリカ / ビザ申請・会社設立・法律事務所・会計事務所】
    米国で事業を行う日系企業をPacific Management Centerがワンストップでサポート!

    Pacific Management Center は、日米間、米国での法務、税務、会計業務を専門とする国際法律会計事務所です。当社、パシフィックマネジメントセンターでは、米国全州 (50州)での会社設立と事業開始に伴う会社法務、税務、会計サービスを…続きを読む


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    【アメリカ / 会計事務所】
    市場調査~会社設立~会計税務など、アメリカ進出に必要なあらゆるサービスをワンストップで提供

    私たち下村会計事務所(Shimomura & Co., CPAs, P.C.)は、アメリカの会計事務所としてニューヨーク・カリフォルニア・東京の3拠点に事務所を構え、2002年より会社設立や会計税務など、日本企業様のアメリカ事業を包括的にサポートして…続きを読む


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    ACTUS CONSULTING GROUP INC.

    代表者:鈴木剛央
    ACTUS CONSULTING GROUP INC.

    アメリカの会社設立/法人設立の専門家 ACTUS CONSULTING GROUP INC.…続きを読む


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    Altesse Co., Ltd.

    代表者:Ono Keiko
    Altesse Co., Ltd.

    アメリカの会社設立の専門家 Altesse Co., Ltd.…続きを読む


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    Focus America Corporation

    代表者:Atsushi Semimoto
    Focus America Corporation

    アメリカの会社設立/法人設立の専門家 Focus America Corporation…続きを読む


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    Blue Palms

    代表者:Wada Keiji
    Blue Palms

    アメリカの会社設立の専門家 Blue Palms…続きを読む


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    iS Group, Inc.

    代表者:板越ジョージ
    iS Group, Inc.

    アメリカの会社設立の専門家 iS Group, Inc.…続きを読む


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    アメリカの会社設立の専門家 Los Angeles Info, Inc.…続きを読む


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