オーキッド会計事務所 / Orchid Accounting Co., Ltd.（山口 薫 / 早川 聡） | タイ進出の専門家 | タイの会計士/会計事務所ならヤッパン号

▸ 御社の具体的な支援内容（事業内容）を教えてください

タイに新規進出する日系企業や、在タイ日系企業に対して、会計・税務・法務といった各種バックオフィスのサポートを提供しています。タイへの新規進出はもちろんのこと、現状の会計事務所に「報告・連絡の不足、数字の信頼性、高い報酬などで、お悩みを持つ」企業様からのお問い合わせも多く頂戴しています。

私たちは2014年の設立以来、“タイ進出企業の不確定リスクをなくす事”をミッションに掲げ、顧客の状況を考慮したより良い選択肢をご提案し、寄り添ったサービスご提供に、努めて参りました。常駐日本人、会計士、弁護士、通訳が一つのチームとなり、お客様のご要望に柔軟に対応しています。

▸御社の支援された実績や実例を教えてください

一般的な会計・税務・法務のサービスを提供させていただきながらも、お客様のニーズやお悩みに合わせたご提案を実施しています。下記は、当社がお客様のご要望にお応えして提供しているサービス内容の一例です。

●柔軟な対応
・IPO準備中の日本本社用へ、タイ会計基準とIFRS（国際会計基準）2種類の報告書を提出する。
・キャッシュ・フロー表の実績管理と社内担当者にヒアリングの上、予測を作成する。
・日本の親会社担当者と定例ビデオ会議を行う。
・日本、シンガポールで実施される監査の対応を行う。

●短納期
上場企業である日本本社へ翌月4日までに月次会計報告を行うことを可能にした。

●低価格
会計報酬を前会計事務所の約半額に削減し、さらに月次報告の内容をより詳細にし、月に一度のお打ち合わせを設ける。

●日本での連携
東京にあるグループ会計事務所と連携を取り、タイ進出支援、助成金・補助金申請、関連会社取引、国際税務の相談に乗る。

▸  タイの会計・税務に関して気を付けるポイントを教えてください

●ポイント1 ：厳格で煩雑な税務・会計

タイ人の寛容な人柄から、同様の税務・会計をイメージされるかもしれませんが、特に税務に関しては、厳格で煩雑な処理が必要になります。記載内容に誤りや抜けがある場合はVAT控除や損金処理が出来なくなります。納付の遅延に対してペナルティが課せられるのは日本と同じですが、還付請求には必ず事前に税務調査が入るため、なるべく正しく書類を揃えタイムリーに処理することが、不要な出費を減らし将来の税務調査に備えることになります。また、損金算入要件も日本と比較して厳しいため、事前に概要を知ることで損金不算入費用の削減に繋がることと思います。

●ポイント2 ： 人材不足

タイ人経理担当者でタイの税務、タイ・日本の会計に精通している人材はごくごく限られているようです。また職務の分業が一般的なタイでは、その上日本語或いは英語を使いこなせる人材はさらに限られます。しかし、コミュニケーションが難しいから、或いは他業務で多忙であるからと担当者に任せきりにするのは、大きなリスクを背負うことになります。一見業務が回っているようでも、その時点で問題が表面化していないだけと言うケースもありますので、通訳を介してでも担当者に質問する、説明させる、或いは間に会計事務所などを挟み、担当者-会計事務所、会計事務所-管理者とチェック、報告のラインを作ることが大事になります。見られていると言う意識が担当者の不正の抑止力にもなります。

▸ 最後に今後のビジョンを教えてください

一般的にタイでの会計事務所の位置付けは、日本と異なっています。業務を委託する方も受託する方も、データ入力をし、税務申告書を作成することが会計事務所の業務と考えている節があります。ローカルの企業は会計事務所にそれ以上を求めませんし、会計事務所側もそれ以上のサービスを提供しようとはしません。

それゆえ、企業により寄り添う体制の日系会計事務所のサービスには付加価値があると考え、今後も日本基準のサービス提供を一貫すると共に、従業員一同それぞれの分野でさらなる向上を目指し、企業のパートナーとしてあり続けたいと思います。またタイの会計事務所全体がその様な存在になることを願っています。