成長を追い求めるならつねに変わり続ける覚悟が必要です | 進出企業インタビューならヤッパン号


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成長を追い求めるならつねに変わり続ける覚悟が必要です
~レッドオーシャンのアパレル業界を勝ち抜く気鋭経営者の「次なる野望」とは~

株式会社ストライプインターナショナル 代表取締役社長兼CEO 石川 康晴

成長を追い求めるならつねに変わり続ける覚悟が必要です
~レッドオーシャンのアパレル業界を勝ち抜く気鋭経営者の「次なる野望」とは~

アパレルブランド『earth music&ecology』で若い女性層から圧倒的な支持を集めるストライプインターナショナル。「小型店舗におけるSPA(製造小売業)」という独自の経営スタイルを確立し、年商は1,300億円を超えている。その同社がいま、アパレル企業のイメージをかなぐり捨てるかのような、大胆な「路線転換」に乗り出している。代表の石川氏に、その壮大な挑戦について聞いた。

「年商1兆円」に向け新たな成長戦略が必要に

―強力なブランド力と「小型SPA」という独自の経営モデルで、前期は年商1300億円を突破しました。その好調の陰で、石川さんはいま、「路線転換」を強く打ち出されています。理由はなんでしょう。

 当社が主戦場としてきた「実店舗を舞台にした国内アパレル市場」は、シュリンクしているという基本認識があるからです。その背景には、少子高齢化にくわえ、ECの発展という大きな時代の変化があります。

 これまでは、内装投資をかけずに、在庫を絞り、SPAによってROA(総資産利益率)を高める―。いわば、低資産・高回転・高粗利をキーワードとした「小型SPAモデル」で成長を続けてきました。しかし、年商が1300億円を突破し、2020年の上場を見すえたいま、このひとつの勝ちパターンに依存するだけでは、「年商1兆円」という次なる成長ステージへの展望は決して開けてこない。ここ数年は、「新たな成長戦略が必要な段階にきた」という認識をつねにもっていました。いま打ち出している大胆な「路線転換」は、その答えなんです。

 

―新たな成長戦略とは、具体的にどのようなものですか。

 「グローバルSPA」「グローバルM&A」「プラットフォーム」という3つの柱があります。これは、「国内の、実店舗で、小型SPAモデルを展開する、アパレル企業」という当社の殻を破るための挑戦です。国内市場がシュリンクするなかで、グローバル市場への挑戦は経営戦略上、不可避です。その過程で当社では、これまで開発してきたSPAモデルを踏襲し、一部で大規模化にも挑戦しながら、自社ブランドのグローバルマーケティングを展開していく戦略があります。それが「グローバルSPA」です。

 一方で、自社ブランドの展開だけでなく、現地ブランドのM&Aによって、それぞれの国・地域のニーズを拾いあげていく「グローバルM&A」戦略も同時に進めています。

 

―自社ブランドにはこだわらないのですか。

 ええ。グローバルマーケティングとローカルマーケティングの両方を使いこなしてグローバル市場へ果敢に挑戦し、それぞれの国で成功させていくのが当社の方針です。香港や台湾、インドネシアなどでは、自社ブランドによる小型SPAが成功していますが、一方で中国やベトナムは、規模を好む消費者が多く、ファッションの嗜好性も異なります。日本のやり方をそのままもっていっても難しい。そこでベトナムでは、M&Aでローカルブランドを獲得。これが大成功し、日本のアパレル産業としては例を見ない収益をあげています。

 

あらゆる「体験」を通じて魅力を訴求する時代

―もうひとつの「プラットフォーム」についても教えてください。

 実店舗で伸びてきた当社にとっても、ECの強化は大命題でした。近年、テクノロジー領域を戦略的に強化し、プラットフォームの構築にチカラを入れてきたのは、そのためです。

 その成果のひとつとして、今年2月には、ソフトバンクとの提携により、ECサイト『ストライプデパートメント』を立ち上げることができました。当社ではすでに、子ども服のECサイト『smarby』を展開しており、この先めざすのは、ベビー・キッズから大人まで、すべての世代をカバーするプラットフォームの確立です。これができれば、テクノロジーのチカラで顧客継続年数を60年に伸ばせるでしょう。

 そのほか、新品ファッションレンタルアプリ『MECHAKARI』もリリースしていますが、このようなテクノロジーを駆使したサービス展開やマーケティングアプローチは、今後当社が成長するうえでもっとも重要な施策と位置づけています。

 

―近年、「ライフスタイル&テクノロジー企業」を標榜しているのも、そうした背景があるのですね。

 そのとおりです。これからの時代、価格や素材、ブランド力だけで商品の魅力を伝えるには限界があります。テクノロジーの活用はもとより、あらゆる「体験」を通じて魅力を訴求するアプローチが不可欠です。

 音楽業界で考えるとわかりやすいですが、ファンと触れ合うライブという「体験」を通じてアーティストや楽曲の魅力が伝わり、それがECサイトでの購買行動につながります。それと同様に、アパレル業界でもロイヤルカスタマーを育てる「体験」づくりが非常に重要になります。「体験」を演出するには、アパレルを取り巻くあらゆるアイテムを充実させる必要がある。当社がいま、ケアコスメや飲食・カフェ、ホテルといった非アパレル事業も強化しているのは、そのためです。われわれの商品やサービスで24時間過ごしてもらい、店舗を、ブランドの理念やフィロソフィー、過去の歴史やアーカイブを伝え、ロイヤルカスタマーを育てる場につくり変えていく。「実店舗=リテール」をアップデートした「ニューリテール」の確立がいま問われていますね。

 

個性豊かな人材が活躍する組織文化をつくりたい

―会社のカタチが大きく変わろうとしています。どのような姿をめざしていますか。

 行き着く先の企業モデルは、ZARA+Amazon+Salesforceのようなカタチをイメージしています。つまり、ZARAのようなグローバルSPAを、Amazonのようなプラットフォーム上で展開したうえで、SalesforceのようにSDGs(※)やCSRに向き合う哲学を大事にする会社です。

 それにともない、すでに当社で活躍する人材も大きく様変わりしています。デザイナーや服飾系の人材がテクノロジー企業に転籍したり、Yahooや楽天、サイバーエージェント出身のITエンジニアが店長を務め、監査法人やコンサルティングファーム出身者がブランドディレクターをまかされる。まるで、社内転職のような感覚ですね。社員はさまざまなキャリアチェンジができ、新しい知識に刺激を受けながら視野を広げ、成長しています。本当におもしろい会社になりつつありますよ。

※SDGs:持続可能な開発目標の意味。2015年9月の国連サミットで採択された、2016年から2030年までの国際目標

 

―まさに、「ストライプインターナショナル」の社名に託した理想の環境ですね

 ええ。色も長さも太さも、無数の組み合わせがあるストライプ柄のように、個性豊かな人材が活躍し、ユニークなモノやサービスを開発できる組織文化をつくりたい――。社名には、そんな想いを込めています。

 人も組織も、成長を追い求めるならば、つねに「挑戦する姿勢」が必要です。いつまでも過去にとらわれていてはいけません。新しいことに興味をもつ知的好奇心と、成功体験を捨て挑戦者として変化を恐れない勇気、そして変わり続ける覚悟が必要です。

 

好奇心をもって生きる

―最後に、起業やベンチャー企業への就職を考える若者にメッセージをお願いします。

 若い世代の方々には、「好奇心」をもって生きてほしいですね。自分が好きなことへの好奇心はもちろん、友人や先輩、パートナーなど、自分の周囲の人が大切にしていることやアイデンティティにふれていけば、自分がそれまで出会えなかった新しい価値観に出会え、視野が広がるものです。社会人の「優秀さ」とは、言葉を変えれば「視野の広さ」だと思うんです。30歳を過ぎて社会の主力を担う世代になったとき、魅力的な人はたいてい周囲の影響を受けている人が多いですね。そこから、自分なりの厚みのある個性が育ってくるはずです。

 

石川 康晴(いしかわ やすはる)プロフィール

1970年、生まれ。岡山県出身。京都大学大学院修了。1994年に創業。現在30以上のブランドを展開し、グループ売上高は1,300億円を超える。公益財団法人 石川文化振興財団の理事長や、「岡山芸術交流」の総合プロデューサーも務めている。

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