海外マネジメント対談 人材育成 アルー × 勤怠管理 HUUBAP (1/2) | アジア 人事管理 人材育成進出企業インタビューならヤッパン号


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海外マネジメント対談 人材育成×勤怠管理(1/2)

Alue Singapore Pte Ltd Managing Director 羽鳥 丈太

海外マネジメント対談 人材育成×勤怠管理(1/2)

アジアの人事対談シリーズ第二弾。今回は、人材育成のプロフェッショナルであるアルーシンガポールの羽鳥氏を迎え、アジアにおける人材育成について話を聞いた。羽鳥氏によると、シンガポールをはじめ、アジアの企業では、新入社員や若手社員にはほとんど外部研修などは行わないらしい。その理由について、HUUBAPの奥畑氏と共に話を聞いた。(1/2)

アジアにおける人材育成の考え方

―まずは、それぞれの事業について、簡単に教えてください。

奥畑氏:弊社は2003年に日本法人を設立し、キングオブタイムというクラウド勤怠管理システムと、セキュリティー商品の輸入販売を行っています。クラウド化という時代の流れに乗れたこともあり、キングオブタイムは、日本国内マーケットのシェアNo1を獲得することができました。

ただ、日本は将来的な人口減少も予想され、競争が激しくなると考えているため、日本のマーケットだけではなく、今後の人口増加が見込めるアジアのマーケットシェアを獲得するべく、2013年からシンガポールにきて展開をすすめています。直近では、主に、シンガポールとマレーシアを中心に、東南アジアの企業に対してキングオブタイムとクラウド給与の提供をしています。 


羽鳥氏:弊社アルーシンガポール(Alue Singapore Pte Ltd)は、人材育成コンサルティング会社であるアルー株式会社の海外法人の一つです。アルー株式会社は、2003年に戦略コンサルティングファーム出身の3名が共同創業した会社です。設立当時はロジカルシンキングや問題解決などのスキルを強みにスタートし、現在は日本の新人・若手向けの育成、中堅社員育成、管理職育成からグローバル人材育成、ナショナルスタッフ育成まで企業の人材育成のお手伝いをしています。

海外法人としては、中国、シンガポール、インド、フィリピンなど、数か国に拠点展開しています。2011年から展開しているシンガポール法人事業の1つは、弊社が得意とする人材育成コンサルティングです。ただ研修を売るのではなく、お客様の事業課題からヒアリングさせていただき、お客様のビジネスゴールを達成するためにどのような組織や人材が必要かを伺った上で人材育成のソリューションを提供しています。

また、人材育成だけでなく、組織開発や人事制度のコンサルティングも提供しており、企業のミッション・ビジョン・バリューを一緒に作っていくこともあれば、評価制度、等級制度、給与テーブルやジョブディスクリプションなどの見直しもお手伝いしています。


奥畑氏:私自身も、人事管理システムを販売しているので、いろんな企業の人事について話を聞きます。東南アジアにおける人材育成への関心は高まってきていると感じますが、実際に人材育成の事業をされている羽鳥さんから見て、いかがでしょうか? 


羽鳥氏:東南アジアと言っても国ごとに状況は異なりますので一概には言えませんが、おっしゃる通り、東南アジアでも人材育成への関心は年々高まっています。

例えば、インドネシアは人材への投資よりも、事業への投資が多い傾向があり、人材育成の市場としては少し難しい印象を受けたこともあります。

一方で、東南アジアの中でも製造拠点としていち早く発展したタイでは、労働市場も成熟してきており、企業側が従業員の生産性を上げることに投資するようになってきています。

 

日本と東南アジアではマネージャーの育成方法が異なる

奥畑氏:私の感覚では、日本と東南アジアの違いに戸惑われている人事担当の方も多いと感じます。人材育成については、日本とアジアでの違いは何でしょうか?  


羽鳥氏:そうですね、人材育成に関する、日本と東南アジアの違いは3つあると思っています。

1つ目は、現地の企業にとって、人材育成のターゲットとなる対象者の違いです。シンガポールをはじめ東南アジアの企業が人材育成として投資する対象者の多くはマネージャー以上で新人や若手向けの育成は稀です。日本市場でも、もちろんマネージャークラスの研修は多くありますが、新人研修や若手向けの研修の割合も同様に多くを占めているのが特徴的です。


奥畑氏:そうなんですか?なぜシンガポールの企業は新人に対して研修を行わないのでしょうか? 


羽鳥氏:理由の1つとして、企業にとって研修の投資対効果が回収しづらいことが挙げられます。日本企業の多くは、長期雇用や年功序列といった文化がまだ残っているところも多いため育成に投資をしても中長期的に回収しやすいです。

一方、東南アジアという、若手が1~3年で転職してしまうような環境では、育成してもなかなか投資回収しづらいため若手社員への育成予算をあまり持たない企業が多いです。


奥畑氏:なるほど、確かに東南アジアでは、基本的に転職を繰り返しながらキャリアアップしていくのが当たり前ですから、若手への投資はあまり意味がないのかもしれないですね。

二つ目の違いは何ですか?  


羽鳥氏:二つ目の違いは、日本は職能型なのに対し、海外では職務型であることです。

職能型(日本)では、長期雇用や年功序列を前提として新卒社員を採用し、階層別研修を用意して様々な仕事を経験させながら社員の能力開発を行い、人そのものを評価します。

一方で、職務型(海外)では、勤続年数にかかわらず、任された職責に対するパフォーマンスを評価します。職務を果たすスペシャリストとして能力を磨くために会社には依存せず、転職によってステップアップしていく傾向が強くなります。そのため、日本のように階層別に一律な研修を施すのではなく、各職務に応じた研修を社員に提供する企業が多いです。

もちろん、海外の企業でも、マネージャー以上は職務サイズも大きく、それまでのスペシャリスト能力だけでなく、戦略策定や問題解決などのコンセプチュアルスキルやリーダーシップの要素が求められるため、マネージャーに対してある程度共通の研修をすることが多くなります。


奥畑氏:確かに海外では、職種に対して専門性を磨いていく意識が強いですよね。弊社でもエンジニアには、オンラインの学習プログラムを利用して学習できる環境を整えて、自主学習してもらっていますが、熱心に勉強してくれるのでびっくりしています。

職能型に慣れてしまっているからこそ、失敗するマネジメントもあるのでしょうか?


羽鳥氏:職能型のカルチャーを持つ日本企業がゆえに東南アジアでよくお伺いするケースが、社員のパフォーマンスは高くないが勤続年数が長いのでマネージャーに昇進させてしまったものの、マネージャーとしてのパフォーマンスが伴わないといったケースです。

アジアでは転職しながらキャリアアップして給与を上げていくのが当たり前の世界ですから、逆に、転職をせずに1社での勤続年数が長い従業員のタイプは、バリバリ仕事をして稼ぎたいという人は多くない傾向にあります。

特に日系企業の場合、社員がパフォーマンスを出さなくても解雇されることが少なく、勤続年数が長ければ昇進できる可能性が外資に比べると高いため、そういった環境を求めて会社に居続ける社員も、事実います。


奥畑氏:職能制に慣れている日系企業だからこそ、東南アジアでは、そういった悪循環に陥ってしまうのですね。

3つ目の違いは何でしょうか? 



羽鳥氏:3つ目は、研修のアプローチ方法です。日本の場合、研修はレクチャー形式で授業のように講師が一方通行で教える方法が主体になります。しかし、海外ではワークショップやディスカッション形式が主流です。特に中国などではレクチャー方式は全く通用しないそうです。シンガポールでも、3割レクチャー、7割がディスカッション、くらいの割合でプログラムが組まれています。(次ページへ続く)

 

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記事の監修

日本でクラウド勤怠管理システム「キングオブタイム」を開発し、国内シェアNo1を獲得したメンバーが、その海外展開として東南アジアへ進出。徐々に人事管理が浸透してきている東南アジアでも勤怠管理システムや人事管理システムを提供し、ローカル企業のクライアントも多数。 詳細はこちらから

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