先日、出張の際にシンガポールのチャンギ空港でトランジットの際にセブンイレブンに足を運ぶ機会がありました。そこで見つけたもの!「私の好きな日清カップラーメンシーフード味」手に取ってみてみると、タイの工場で製造とのこと。タイのそれとの違いを食べ比べしてみたい、と一つ買ってみました。
タイでは蓋に「麺が美味しいよ」の一言があり、それを強調するように麺を引き出したデザインの写真が目立ちます。一方でシンガポールで購入したものは麺よりもトッピングが豊富なことを強調していました。
さて、開けてみると…。内側にフォークが転がっていて、具がほとんどないタイバージョンと比較して、日本製並にトッピングが豊富で美味しそうなシンガポールバージョン!同じメーカーさんでも販売地域によってこんなに差があることに驚きました。
シンガポール版は塩味が濃い目。タイ版はピリッとチリが効いた辛味があるお味ですが、塩味は薄めです。価格は、タイ版が12.5THB=約41.47JPYで重量60g、シンガポール製は1.6SGD=40.4THB=約134JPYで重量75gと大幅な差が。重量が多少多いといえども、シンガポール版は3倍ほどのお値段です。これだけの価格差があれば具もこんなに違うはずです。納得の答えでした。
これからタイやシンガポールを本部にしてアセアンへ進出しようとする方々へのローカルライズ方法への良いヒントになるサンプルですね。
このサンプルでも同じ様に、一般的にタイ市場ではこういう商品に対して価格追求型です。また、タイではラーメンのスープにはほとんど味がないごく薄味であることを考えるとあっさり味にも納得が行きます。一方、シンガポールでは市内で日本のラーメンが1,500-2,000円程度もするため、このカップ麺の価格は至って廉価だといえますね。価格はそこまで安くなくとも、見た目もそれなりに充実していて、味も濃い目であることが大事なようです。
最近のお客様は、製品内容の差や価格差は事前調査で情報収集し、最終的には市場の平均的なところへ落ち着く企業様が多いのですが、提供側の勝手な思い込みな場合も見受けられます。市場は「もっと高く手もいいからもっと豪華なものを」を求めていることもあるかもしれません。
特にタイの価格追求型の商品は「安かろう不味かろう」が多いのは否めません。少々高くとも美味しく見た目も中身もそれなりに良い商品を提供すると、それがスタンダードになる可能性を感じている今日この頃です。